まずはカーリングについて 超基礎編
まずはカーリングについてお話しましょうかね。
皆さんはカーリングについて何をご存知ですか?どんなイメージがありますか?多くの方は4年に一度の冬季オリンピックの年にTV放映されるのを見るくらいでしょうか?氷上のチェスとも呼ばれますね。
北海道のチーム、ロコソラーレのもぐもぐタイムで選手達がおやつ(エネルギー補給)を食べてる場面とかでしょうか?氷の上で石を投げて2人が氷面を履いているイメージですかね。競技人口の少ないカーリングでは、多くの方は実際に体験もした事もなくそんな感じかと思います。
では、カーリングの超基礎編です。


①シート カーリング用に整備された”シート”と呼ばれる氷上でプレーします。長さは約45mです。ちなみにボーリングのレーンが18.288m(60フィート)なのでその長さはなんとボーリングレーンの2.5倍にもなります。
②ストーン そしてストーン(そのままですね)と呼ばれる石を反対側のハウスと呼ばれる円に向かって滑らせます。このストーンの材料はスコットランドのアイサクレイグ島の花こう岩でのみ作られます。その他の地で採れる花こう岩ではダメらしいですよ。この島の花こう岩は最も硬く純度の高いもので湿気や熱に強く安定して氷の表面を滑る事ができるそうです。ちなみに重さ20Kg お値段1個10万円だそうです。


③ハウス シートの両サイドに作られます。真ん中に近い方が得点になります。相手のストーンより内側にあるストーンの数が得点になります。なので、相手側は常に0点です。0点対相手のストーンより内側の味方のストーンの数になります。ちなみにど真ん中の円の大きさは直径30センチです。45m先の30センチに円を目標に投げます。とてつもなく難しい競技なんです。
④シューズ 右と左で構造が違います。片方は通常のゴム底(滑りにくい)。もう片方は靴の底に取り外しできるカバーがついてます。ストーンを投げる時はそのカバーを外して滑りやすい素材でできた靴底を出して滑りながらストーンを投げだします。初めて氷上にあがり滑りやすい底を出した時の怖さ、不安定さといったら忘れられません。TVに映るトップ選手はスムーズに気持ちよさそうに、簡単そうに滑ってますけどね。
⑤ブラシ/スィーピング ストーンを投げだす人の前にいる人が氷の表面をこすってますよね。道具の名前がブラシ、氷の表面をこする事をスィーピング(スィープ)と呼びます。このスィープの事をカーリングに詳しくない方は何やってるの?掃除してるの?みたいた言い方をしますがこのスィープは超重要です。そして超ハードです。45m先の目標に近づけるのは投げる人1人の力では到底無理なんです。氷の表面は小さい粒々(突起状の氷粒)があります。これをブラシでこすり溶かすことでストーンを滑りやすくしてストーンの到着地点を調整します。本気でのばす時はメートル単位でのばしていきます。


⑥リード,セカンド,サード,スキップ 1チーム4人で試合をします。各々2投づつストーンを投げます。投げる順番によって⑥のような呼び名があり、スキップの2投目が終わった時点で得点計算します。
⑦エンド この攻防を10回繰り返します。この1回を1エンドと呼び、10エンド終了後の合計得点が多い方が勝利となります。
イメージがつくかと言えば、実際のゲームを見ないと分かりにくいかとは思いますが、以上がカーリングの超、超入門編です。では、そのカーリングと山中湖の関わりについて次にお話しますね。
山中湖とカーリングの深~い(?)関係
現在カーリングが盛んで強い地域は、北海道、青森、長野といった寒冷地が多いです。実際ここ何大会もオリンピックに出場しているのはこの3地域のチームになんです。カーリング施設も充実し、小さい頃からカーリングに親しんでいる地域なのでやはり強いです。
では、では、山中湖(山梨)は?となりますが、一時期は富士急さんがチームをもってがんばってたんですが、まだまだ競技人口の裾野が広がらず先ほど述べた3地域にはまだまだかないません。
それでも、山中湖とカーリングには深~い(?)つながりがあるんです。実は日本で初めてカーリング大会が開催されたのは、結氷した山中湖なんです!!! どうです? えっ、それだけ?うす~ という声が聞こえてきそうですが、いやいや胸を張って日本初開催なんです。

お写真を山中湖村のHP ”山中湖宝めぐりマップ”よりお借りしてます。問題がある時はお知らせください。すぐに削除します。宝めぐりマップさんによると開催は昭和12年1月18日。山中湖氷上カーニバルと銘打ってニューグランドホテルさんが運営をおこなったようです。お借りしたお写真もニューグランドホテルさん所蔵の写真となります。
山中湖のカーリングと小林宏さん
カーリングの”小林 宏さん”といってピンとくる方はもうカーリング通ですね。誰?誰?という方の為に簡単にお話します。小林さんの名前が一般的にメディアにでるようになったのは、トリノ、バンクーバーの冬季オリンピックでのカーリングの熱い、熱い解説からではないでしょうか?
”This is Curling !!” とナイスショットの時の心からあふれ出した様な叫びで一躍有名になり、カーリングってこんなに熱いスポーツなんだ!と私も思った記憶があります。もともとは近代カーリングの普及に尽力しご自身も現役時代の日本選手権での優勝。その後日本代表監督をつとめた方です。私的には近代カーリングの父といっていい方だと思っています。


そんな小林さんがなんと自費で山中湖村に通年カーリングができる施設を2005年に建ててくださったんです。名称を”カールプレックスFuji”といいます。前置きがかなり長くなりましたが今日お話ししたかったのはこれなんです。是非山中湖にお越し頂きこのカールプレックスFujiでカーリング体験をしてください!!という話だったんです。
では、カールプレックスFujiについて簡単に説明します。基本は会員になっていただき、会員さんが施設を使ってカーリングの練習をする場所なのですが、ご安心ください!ちゃんと体験コースが用意されています。詳細はHPリンクしておきましたので、興味がわいてきた方は是非ご覧になってください。
いきなり会員になってというのは、流石にハードルが高いと思いますがまずは体験コースでカーリングに親しんでみては?(体験動画もアップされてます)体験コースの最後には皆さんミニゲームをするくらいになりますよ。都心から2時間弱の距離で通年カーリングができる施設なんてないんですよ。アイスリンクを使ったものではなくカーリング専用施設なんて東京近郊ではないんですよ。実際今年(2025年)の日本選手権は史上初の首都圏開催と言われ横浜で行われましたがこのリンクもカーリング専用施設ではありません。さあ、皆さんどうですか?少し興味をもって頂けましたか?じゃあ是非是非山中湖へ!!ですね。
小林さんは残念ながらお亡くなりになりましたが現在娘さんが小林さんの志を継いで頑張ってくれてます。

おまけのカーリング話
という私も年を重ねて最近は全くカーリングシートにのってないのですが、がんばっている頃は山梨県大会にも出場したんですよ。(エントリーすれば誰でもでれるんですが)その年の会場が長野オリンピックのカーリング正式練習場だったスカップ軽井沢で行われました。その時の様子です。


なんちゃってカーラーの我々がへなちょこカーリングをしている時に、隣のシートで練習していたのが当時中部電力に所属していた藤澤五月さん。当時から素敵な笑顔で、へなちょこカーラーの私たちに挨拶をしてくださいました。そして今やロコ・ソラーレのスキップとしてオリンピック2大会連続のメダリストです。日本のチームのレベルがあがって日本代表になるのも大変な事ですが、ミラノオリンピック目指して頑張ってください!応援してます。


最後になりましたが、カーリングは紳士淑女のスポーツです。相手のミスは決して喜んではいけません。というか喜びません。互いにリスペクトしながらプレイします。その為プレイに関する審判はいません。(得点、プレイ以外に関する審判はいます)お互いのチームで判断します。その為コンシードというルールもあり、相手の勝ちを認めて途中で試合を終わらせるルールが存在します。皆さんも是非、紳士淑女のスポーツをお楽しみください。山中湖でお待ちしております。
さぁ!あなたも旅に出たくなったら、まずは宿探し!いい旅になりますように!



